時と場所を超えた交わり
~ 諸聖人の祭日と死者の日 ~
主任司祭 野田 安則
11月1日は「諸聖人の祭日」、2日は「死者の日」です。諸聖人の祭日には、天の聖人たちの栄光をともに喜び、死者の日には、この世を去った人々が神のもとで永遠の喜びにあずかるように祈ります。この二つの日は、私たちに、教会とは何かを改めて教えてくれます。
教会というと、建物や、今ここに集まっている人々を思い浮かべるかもしれません。しかし、教会はそれだけではありません。かつて地上で信仰を生きた人々、今を生きている私たち、そしてこれからキリストに結ばれる人々。また、世界のさまざまな場所で信仰を生きる人々。時代も場所も異なる人々が、キリストに結ばれ、一つの教会を、形づくっています。
私たちは洗礼によってキリストに結ばれ、聖体によって養われています。使徒信条で唱える「聖徒の交わり」とは、このように神の恵みを分かち合い、互いに結ばれていることを表しています。かつて「諸聖人の通功」と訳されていたこの言葉は、天の聖人たちの取り次ぎや、死者のために祈ることとも深く結びついています。しかし、その根底にあるのは、キリストに結ばれた人々の、愛による生き生きとした連帯と一致です。
使徒パウロは語ります。「一つの部分が苦しめば、すべての部分が共に苦しみ、一つの部分が尊ばれれば、すべての部分が共に喜ぶ」(一コリント12:26)。「喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい」(ローマ12:15)。この言葉を生きようとするとき、聖徒の交わりは、私たちの日々の生活の中に具体的な姿を現します。
キリストご自身が、私たちの喜びと苦しみをともにしてくださる方です。そして、その愛による結びつきは、死によっても断ち切られることはありません。諸聖人の祭日と死者の日は、時と場所、そして生と死を超えて、私たちが一つの愛のうちに結ばれているという、教会の神秘を祝う日です。